OCMC

Osaka Child Mind Center

社団法人 大阪市こども心理センター

日本で唯一こども専門の催眠療法室併設

息子が45歳でひきこもりというお父様が来所

2021-05-08  ひきこもり

引きこもって約20年。改善の兆しすらない。

事前にお父様からご相談したいとの連絡があり、息子と2人で行くとのことでしたが、お見えになられたのは78歳という老人でした。
声が若かったので、てっきり40歳くらいかと思っていたのですが・・・相談の内容は45歳になる息子が、ずーっと家に引きこもって家からいっさい出ないとのこと。家では自分の部屋に入ったきりでネットをしているとのこと。奥様は3年前に亡くなったとのことで、死ぬ間際まで心配して息子には「自分で食べて行けるようにちゃんとせなあかんよ」と、息子も「わかった」とは話していたとのことです。
しかし働くことはありませんでした。公的機関に相談しても本人は行かないためどうしょうもないと語られます。お父様も病院で検査を受け癌とわかり転移もしてるので、このままでは死ねないと表情は深刻なものがありました。「正直本当にあせっています。まさかここまでになるとは・・・一人っ子で勉強も良くできていただけに・・・育て方が間違っていたと・・・人間関係で登社拒否に・・・」
最後の手段として、最後の希望として来所されたとのことで、こちらもお父様の苦しみや悲しさ、絶望感はひしひしと感じられました。当方のネットで引きこもりの男性がやる気を出して一から勉強に取組んだことや父親の仕事を継ぐことに希望を持ったことが書かれていたのを覚えていて来られたとのこと。
息子さんは当センターに来ることは出来ますか?と問うと「それが問題です」と。「どう言えば良いですか?」「一度真剣に話されてみてはいかがですか。たぶんプライドが高いので、押し付けるように言うとダメと思いますので、一度専門家に話しに行ってみようと、そしてお父様のご病気のことも正直に話されてみてはいかがですか?」
そして2週間後・・・

見た目が若い、細めの男性が来所する。