OCMC

Osaka Child Mind Center

社団法人 大阪市こども心理センター

日本で唯一こども専門の催眠療法室併設

長期化すると不登校児の心は・・・

2017-04-12  新着情報

不登校のイライラの原因は何か?

不登校児小学6年の時の対応が不登校の長期化に!

小学6年生のお子様が不登校なら、中学進学後も不登校のままの可能性が高くなります。文部科学省のデータでは、なんと80%の確率で、つまり小学6年の不登校生5人中、4人が中学進学後も不登校になっている調査結果があります。非常に恐い数値ですね。小学6年生のうちに対応して、ちゃんと学校へ戻してあげないと、長期間不登校が続く恐れが正直あります。

イライラの原因が分からないから、イライラ感がさらにつのる。

「よくイライラしています」というお母さんが多いです。理由はわからないけれど急にイライラして、何かに当たったりします。例えば弟や妹をいじめたりするのもこの時期から多いでしょう。
もちろん人間ですから誰しもイライラしたります。たとえば並んでいて、なかなか前へ進まないときも起きます。それだけにつまりイライラの原因が表面的には見当たらないため、本人はなおさらイライラ感がつのってくる場合があります。。
また不登校のお子様は、環境変化によってもイライラを起こしやすい体質になっているとも言えます。自分のやりたい事や言いたいことをぐっとガマンしていたり、自信がないから何かを言うことでバカにされたり軽蔑されたりするのではないかと、恐怖心が先立ち、何も言えないことで情けない気持ちを抑えているのです。
そうすると外では当たれないから、お母さんや妹、弟に当たったりし始めるのです。
ある不登校の心理学者によると、自分らしさを出すことにガマンしているのだそうです。自分の言いたいこと、やりたいこと、したいことなどなどをガマンしているのです。
行動することに、言うことに恐怖心があるのですね。
かと言って周りに合わせられるほどフレキシブルな人間ではありません。合わせられないから、どんどんどんどんストレスがたまり、それが不登校へと引き起こしているわけです。

心のどこかに親に見捨てられる恐怖感が・・

プライドが高いだけに、親に話して頭から否定されたら・・・と思うと余計に自分のことが話せず、イライラしてしまいます。父親の顔色ばかりをうかがうようにもなります。心のどこかで、見捨てられるのではという恐怖心も抱いています。
もちろんその失敗することへの恐怖心を持っています。だからこその反動で他人の不正や失敗も見逃さず、厳しく否定したりします。

僕は正しい、間違ってないとアピールし出していませんか?

親のちょっとした失敗にもひとこと言ったりします。
つまり親に「僕は正しい、間違っていない」とアピール。とくに長期化したお子様にはそれが顕著に現れてきます。
テレビでの政治ネタや社会ネタに対しても、厳しく指摘するお子様も多くいます。
あるお母さんに言わせると「その出来事の裏側を自分流にとらえて、あいつら許せないとか、おかしいとか、本当にしたり顔で言うのです」と・・
言い換えると自分に対する大きなコンプレックスの裏返しなのですね
さてあなたのお子様は、いかがですか?

自分に自信がないからこそ「親に認めさせたい」という気持ちが強くなる。

ではどう対応すべきか。
子どもと言うのは「親に認められたい」気持ちがめちゃくちゃ強いのです。親に認めてほしいのです。
親に認められないから、自分の正当性を主張したくて、周りの出来事、周りの人々の欠点などを指摘したりするようになるのです。
時には身内の欠点を指摘したりします。「オレってすごいよね!」「オレってえらいよね!」とそう思われたいのです。
心の奥底は自信をなくし、劣等感にさいなまれているのです。そしてそれを気づかれるのが恐いから、さとられるのが恐いから、
自分の凄さをアピールしたいのです。

まずは子供を認めてあげることが大切。

それを親としてしっかり理解して、接してあげてほしいと思います。それでお子様のイライラ感は薄らいできます。
このままだと不登校が続き、ゴールさえ消えてしまうかもしれません。
もし外へ出ることが可能なら・・・たとえば鉄道、釣り、ダンスなど、好きなことに動き出せる時間や環境を作ると良いでしょう。

「お父さん、お母さんはあなたのことを認めているからね。安心してね。」
そういう態度、言葉で対応してあげる。これが恐怖を和らげる事になります。その態度を続けて行くことで落ち着いていきます。
子どもは自分が不登校になると、親に見捨てられるのではないかと思ってしまうものです。学校へ行かないダメな子と思っているからです。
それを理解して、接してあげて下さい。それでイライラは和らいでいきます。そして、学校へ戻れたら自身を持たせる活動をやっていくことです。
このままだとずっと不登校が何年間も続いてしまいます。

今すぐ、否定する会話より共感する会話を。安心感を持たせること。

親として何が今大切か、それは共感の会話だと思います。そして共同作業です。
お子様に安心感を与えましょう。
言い尽くされた言葉ですが、親が変わればお子様は変わります。