OCMC

Osaka Child Mind Center

社団法人 大阪市こども心理センター

日本で唯一こども専門の催眠療法室併設

イジメは大人になって後遺症を引き起こす。 中には精神障害になる人も!

2017-03-10  新着情報

yjimage-2いじめで精神障害に! だからいじめは絶対ダメ!

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日本人はイジメをどこか軽く見がちな面があると考えます。

イジメの問題を聞くたびに心が痛くなり、時としていたたまれなくなります。いじめる側は軽い気持ちで、あるいは遊び感覚でいじめたりしますが。いじめられる側はそうは行きません。遊び感覚でいじめられて、いじめられている当人が楽しんでいるなんて考えられないからです。
どんな動物の世界にも、イジメはある。強いものは弱いものをしいたげて自分の強さをアピールする。しかし人間には理性があり、他人を思いやる心がある。これだけ文明社会が発達したにもにもかかわらず、イジメは無くならない。残念ながら人間は心のどこかで、下等的な動物的な感情があるのは間違いないのです。

イジメ後遺症が、今徐々に関心が高まってきています。

「いじめ後遺症」って言葉をご存知ですか? つまり小学生時代や中学生時代にいじめられたことによって、心の傷が深くなり、それがトラウマやPTSDを引き起こし、その人の人生に大きな影を落とすことをいいます。そしてそのいじめの影響を20 年、30年以上引きずってしまうことがあるのです。大人になってもイジメの被害意識を引きずるのですね。それほどイジメと言うのは大きな問題なんです。社会がイジメはダメだと何回も何回も繰り返し訴えるのは、このことがあるからなんです。
しかし、学校の先生には無理解な人がいます。遊び心でやったからいいじゃないとか、イジメられる側にも問題があるとか、イジメとは認識できなかったなどなど、だからたいした問題ではないのだ。と思っている先生が意外と多いのです。

学校の先生方に、イジメに対する深刻さがない。よくあることという認識しかないのでは・・・

学校の先生方には、なぜイジメがダメなのかを再認識していただきたいと思います。
またイジメられた側は、大人になってからそのことをなかなか口に出して言えないこのが実情です。そしてまた周囲の人々も、いじめ後遺症の苦しみを理解していないというのが実情です。
今、ようやく「いじめ後遺症」への関心が高まってきています。そのきっかけの一つがマスコミにも大きく報道された中学時代にいじめられ、4年後に自殺した女子生徒について中学の賠償責任を認めた判決です。
一般的に言えば残念なことに、いじめた側のその多くは大して覚えていないケースが多いのです。しかし反対にイジメを受けた側の心は、トラウマになるほどですから、いつまでもいじめを受けた時のままなのですね。
つらいことにそのイジメがトラウマになってしまうと、コミュニケーション障害に陥って人とうまく接することが出来なくなってしまったり、外出恐怖症になって部屋に引きこもりがちになってしまったり、人間不信や自尊心の欠如、神経過敏、孤立化、社会不安障害などなど、最悪の場合、自殺してしまうこともあるのですから、いじめた側の責任は本当に大きいと思います。

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うつの中には、かくれイジメ後遺症が潜んでいる場合も。

教育関係者は長期的ケアの重要性を指摘するが、実態把握は難しいのが現状だ。”
そしてもう一つ厄介なのは、いじめ後遺症は本人でさえ自覚されない場合です。色々な症状を、それが自分の性格なんだと、自分自身で納得してしまっているケースがあります。それが「うつ病」になってあらわれた時、初めて明るみに出たケースもあり、うつの中には、「かくれイジメ後遺症」が多いかもしれません。

大人になってから、パワハラを受け、精神障害を発症した例も。

ある40才の男性です。広告会社に勤務してるのですが、上司のひどいパワハラに合いうつを発症。会社のカウンセリングで、中学時代の言葉や暴力のイジメが心のキズとなってずーっと引きずっていたことがわかりました。上司のパワハラと中学時代のイジメが心の中で重複し、徐々にストレスが増し、うつにまできたのです。彼は会社の法務担当に実情を訴え、上司の謝罪と配置転換することで軽減。会社の人間関係などさまざまな要因がイジメ後遺症を引き起こすものと考えられます。
もう一つのケースとして、中学生時代に受けた心のキズが、これも上司と同僚から 継続的な暴力に近い行為と非人間的な差別言葉を浴びせられ、精神障害を引き起こしたケースもあります。高校、専門学校と順調にきて社会人として頑張っていた彼は、それらのひどい行為により、今精神障害者となり障害者施設で暮らしています。働きに行っても以前のように、覚えたり、てきぱきと動くというようなことは、全くできなくなってしまったと言います。
こういうことを知れば知るほど、“イジメは犯罪”というスタンスを社会的にも広く認知して行く方策の必要性を強く感じます。

今でも、日本人の心の中には、どこかにイジメを軽く考えがちなところがあると思います。日本の風土的なものかもしれません。“イジメはよくあること”という思いは、これからは通じなくなってくる社会を形成していかなければならないでしょう。「イジメは犯罪行為」と言うのを、本当にしっかりと社会全体、国全体でとらえ、これからは罰則規定を設けるまでに法整備の必要性を感じます。