OCMC

Osaka Child Mind Center

社団法人 大阪市こども心理センター

日本で唯一こども専門の催眠療法室併設

不登校半年、理由がわからない・・・?

2019-05-30  新着情報

中学2年生の女子、不登校半年。行くと決意しても身体が動かない!

背のすらっとした中2の女の子がお父様と来所。女の子には目だけが出ているような大きなマスクをかけていました。「昨年の夏休み過ぎから不登校気味になり、今は完全に行けていません。来週から行くとか、明日は行くとか言って準備はするのですが、朝になると何を言っても、何を諭しても、頑に動こうとはしません。時には涙して、行けないと訴えます」とお父様。
「不登校になるまではどうでしたか」と問うと
「全然、問題なかったです。小学生の時も中1の夏休みに入るまでは、友達関係も先生とも、勉強もよく出来ていた方ですし性格も明るいですし、なぜこうなったのかわからないです。心療内科とか不登校専門の支援センターにも行きましたが・・はっきりとは・・・ただお医者さんは思春期によくみられる症状です」

母のあやつり人形だったのかも・・・

そこでふたりだけで面談しました。とても落ち着いておだやかに話すお子さんで話しの端々に頭の良さを感じることができました。
「学校へは戻ろうと決意するけれど、なかなか行けないんだね?」「はい、昼からは気持ちも落ち着いて来て、ガンパロウという気持ちもわいてきます。高校も行きたいので、高校生活にも憧れているし、それなのに、どうしてこうなるのか自分の心の中とは、行こうと決意しても真逆の自分がいて、それが自分を行かせないようにしているというような感じです。」
「学校には何かイヤなことがありましたか」「全くないとは言えませんが、だれでもひとつやふたつイヤなことはあると思いますよ。むしろないほうがおかしいですよね。私の場合それが原因とかではないです。仲の良い友達もいて、今でもときどき休みの日に遊びにいくこともあります」「友達はやすんでいることで何か言いますか」「ええ加減。学校に来いよと言います」「なんて答えます?」「うん、って応えていますけど、その時はよし行くぞ、との気持ちも強くなるのですが、やはり朝になると自動ブレーキのように、勝手にブレーキが入る感じです。ただ言えることは、今は行きたくないし行く、理由が見つからないし・・」「両親は何か言ってますか」「母親は高校や将来のことを言います。このままでは高校へ行けないとか、良い会社へ就職できないとか・・言われるたびに正直私のことが分かってない思うし、腹が立ってきて言い合いになることも・・小学生の時は勉強も好きだったし、お母さんに成績が見せて喜ぶ顔を見たかったけど、今は全然・・むしろ当時のそんな自分がなぜそうだったのか理解できない。今はプッツンと糸が切れて、あやつり人形からむしろ解放されているようなそんな気持ちもあります。」
「中学受験のときは頑張りましたか?」「かなり頑張りました。マジで」「今は勉強は?」「う〜ん、でもやれば出来る自信はあります。高校も考えるとそろそろヤバいとは思うけど・・う〜ん。動けるかと言えば、今はノーかな」

ビジュアル催眠で彼女の守護神さまを呼んできました。

いろいろ二人だけで話しをしてくれました。やはり思春期独特の燃え尽き症候群・無気力症候群のように思えました。受験で頑張って入学したお子様に見られるケースです。当方の経験では多くは半年前後でまたエネルギーが回復してくるお子様が多いように感じます。
お父様のご希望で催眠療法を施しました。催眠のストーリーは彼女が生まれてからずーっと守ってくれていた神様を呼んで来ようというものです。
そして催眠をかけて「神様が君の前にやってくるよ」と声をかけると「はい、きてくれました。若くてイケメンの神様です。ハグしてくれています」「今から神様が、勉強に向けての頑張る力、学校に戻る勇気、明るく生きる力を◯◯さんの心にインプットしてくれるよ、それをしっかり受け止めて!」というと「ハイ!」と答えてさらに「あっ、力が入ってくるのがわかります。どんどん入って来ている」としっかり答えました。
そして最後に「身体の仲に溜まっていた疲れやストレスも身体から消えて行くよ」というと「すごーく、身体が軽くすっきりしました」と答えました。

2回の催眠で見事に不登校から復帰!

約10日間で2回施療。2回目の翌日から見事に復帰・復学しました。2回目の時はお母様が来所し「初めて催眠を受けて家に帰って来た時、娘の顔が輝いていたのにはびっくりしました。その日以降、以前の明るい娘に戻り、本当に感謝します。小学校の時のように、普通に話してくれますし、前日までの反抗的な顔つきもしなくなりました」とのお言葉をいただき、次の日、学校に復帰・復学したこと、塾も復帰したこともご連絡いただきました。